弁護士ノート
いじめ防止出前授業
藤です。
弁護士は、事件処理以外にも様々な活動(人権活動)を行っています。
4月15日(木)いわき市内の小学校で、「いじめ」予防のための授業を行いました。多くの時間を学校で過ごす子どもたちにとって、「いじめ」は、最も身近な人権侵害といえます。
弁護士は、いじめに関する交渉や裁判に関わることがありますが、既に発生したいじめへの対応であり、いじめそのものを減らすことに直結しません。そこで、福島県弁護士会では、いじめの発生、深刻化を未然に防ぐために、有志の弁護士が県内の小中学校へ派遣されて、「いじめ」について子ども達と一緒に考える授業を行っています。
授業の具体的な内容として、
・同じ言動でも,人や状況によって受け取り方は異なること
・いじめられる側も悪いのか
・いじめによる自死事件
・いじめの四層構造(ドラえもんを例に)
などについて、適宜、生徒に意見を発表してもらいながら授業を行いました。
授業を受ける生徒の学年、成長発達度によって、人間関係のトラブルの現れ方が異なるため、事前に担任の先生からクラスの状況や抱えている問題について、意見交換をしますが、ここ2,3年は、決まって「SNS上のトラブル」について話をしてほしいとの要望を受けます。SNS上のトラブルは、学校の外で生じるものなので、学校もトラブルの状況を把握するのに苦慮されているようです。
今回の授業後に、弁護士に対する質問を受け付けたのですが、いじめへの対処に関する質問が次々と出され(いつもは「いくらぐらい稼いでいますか」などのような弁護士一般に関する質問が多いのですが)、生徒たちが「いじめ」について考えるきっかけにはなったのかなと思います。
また、大学生の頃は、塾講師のアルバイトで、ほぼ毎日小中学生と話をしていたこともあり、久しぶりに学生と話をすると元気をもらえます。(藤 健太)